「租税教室」を実施しました!|3年次・政治経済
10月13日 午後
北海道財務局 帯広事務所より3名の講師の方をお招きし、「租税教室(財政教育プログラム)」を実施しました。
当日は、前半の講義と後半のグループワークを通して、私たちの暮らしに欠かせない税金の仕組みや、国が財政面で抱える課題について深く学びました。
【講義「私たちの暮らしと財政・税金」】
前半の講義では、財務事務所の村田様より、税金や国の予算の仕組みについて分かりやすく解説していただきました。
~公共サービスと公共施設について~
救急車の出動にかかる費用(1回あたり約45,000円)や、高校生1人が1年間学校で勉強するために使われている税金(約126万円)などをクイズ形式で交えながら学び、税金が身近なところで私たちの安心・安全を支えていることを実感しました。
~日本の財政の現状について~
国の歳入(税収等)よりも歳出(社会保障費や公共事業費など)の方が大きく、毎年国債に頼らざるを得ない構造になっていることや、少子高齢化に伴う社会保障費の増加が大きな要因であることを学習しました。
【グループワーク「もしもあなたが財務大臣なら?」】
後半は、財務事務所の高木様ファシリテートのもと、生徒が「財務大臣」になったつもりで日本の予算案を考えるグループワークを行いました。
個人ワークで考えを持ち寄った後、3つの班に分かれてグループ討議を行い、タブレットの予算編成シミュレーションツールを活用しながら具体的な歳出・歳入の配分を組み立てました。
各班の議論や発表の詳細は以下の通りです。
〇第1班の提案
【予算のテーマ】 医療技術の発展と、健康に優しい社会
社会保障費のうち「医療」を増額して、医療技術の成長や医療従事者の待遇改善を目指す。
一方で防衛費は「日本はすでに安全で戦争を起こすことはない」として減額しました。
歳入面では、所得税を増やして医療分野の財源を確保するほか、健康増進や害の抑制を狙いとして「その他の税(タバコ税など)」を増やす方針を示しました。
〇第2班の提案
【予算のテーマ】 日本人ファーストな社会
少子高齢化への対策として、子育て支援や教育関連の予算を手厚く配分する予算案を組み立てました。
歳入については、多くの人が利用するため財源が安定する「消費税」を増税する一方で、現役世代や子育て世代の負担を軽減するために「所得税」は減税する仕組みを提案しました。
〇第3班の提案
【予算のテーマ】 国民一人ひとりをサポートし、安心して生活できる土壌を整える
社会保障(介護・子育て)や防衛・教育の予算を手厚くする一方、科学技術はすでに十分発展しているとし、国際協力などを含めて減額しました。
歳入面では所得税や法人税、タバコ税を増やすとし、現在10%である消費税率については「高すぎる」と感じるため減税の方向で調整したいと発表しました。
【授業のまとめと振り返り】
ワークの発表後、財務事務所の方から本日の授業全体のまとめとお話がありました。
財務省は内閣の一員として予算案の作成に関わっており、最終的にその使い道を決定するのは「国会」であることが解説されました。
そして、その国会議員を選んでいるのは私たち国民自身であり、高校生にとっても税金や財政、社会のあり方は「自分ごと」そのものであることが強調されました。
まもなく選挙権を持つ(またはすでに持っている)生徒たちに向けて、各政党の政策や減税などの主張に目を向け、自分の思い描く社会に合う候補者へ投票するなど、主権者として主体的に意思表示することの大切さが伝えられました。
身近な家計簿と同じように、国のお金も無限にあるわけではなく限られた財源の中から配分を考えていく必要があることを確認し、充実した租税教室が締めくくられました。
本校では、変化の激しい社会の中で生徒たちが自らの頭で考え、主体的に社会に関わっていく力を育むため、こうした実社会と結びついた体験的な学習や主権者教育に力を入れています。
次回の授業では、今回いただいた資料や学びをさらに振り返り、私たちが生きる社会の仕組みについて理解をより一層深めていく予定です。
お忙しい中、生徒たちのために貴重なお話と体験をご提供いただきました北海道財務局帯広事務所の皆様に心より感謝申し上げます。