十勝川の鮭と防災施設を見学~地域の産業と自然との共生を学ぶ~|3年次選択・時事問題研究
10月7日 午前
本日は、地域社会への理解を深める現地見学学習を実施しました。
時事問題研究では、生徒それぞれの進路に応じた学習を深めるとともに、現代社会を生きる一員としての一般教養を身につける授業を展開しています。
授業の目的は、地域社会の成り立ちや歴史、基幹産業、そして災害対策や自然との共生について、現場の担当者の方から直接お話を伺い、課題意識を高めるこです。
今回は、十勝川の千代田堰堤および千代田新水路にある魚道観察室「ととろーど」を訪問し、水産資源の保護や河川施設についてのフィールドワークを行いました。
学習内容と成果について
【地域の基幹産業「鮭漁と孵化・増殖事業」の理解】
十勝川におけるサケの遡上の仕組みや、8月頃から開始される捕獲・人工受精・孵化放流事業の流れについて詳細な説明を受けました。
当日は千代田堰堤の川面から力強く泳ぐサケの姿を観察できたものの、魚道観察室「ととろーど」の水中の窓からは1匹も見ることができませんでした。
現地に赴き、川面と水中の見え方の違いを実際に確認したことで、知識だけでなく「現場で起きている生の実態」を肌で感じ取る貴重な機会となりました。
【気候変動・環境変化と自然との共生】
施設の方からは、近年におけるサケの激減や遡上時期の不順について詳しく伺いました。
かつては放流した稚魚の数パーセントが帰ってきたものの、現在は海水温の上昇によってサケが北へ流れてしまっていること、幼魚期における天敵の影響などで回帰率が1パーセント未満にまで落ち込んでいるという深刻な実態を学びました。
また、河川の治水・防災機能と生態系保護の両立(共生)に向けた取り組みについても解説を受け、地球規模の環境変化が身近な地域の産業に直結していることを実感しました。
生徒の振り返りでは、
「実際に足を運んでみて、言葉だけでなく肌で感じる学びがたくさんありました。川面と観察室でのサケの見え方のギャップに驚くと同時に、鮭の減少は避けられないという現実を突きつけられた気がします。」
とありました。
今回のフィールドワークで得た「地域産業のリアルな課題」や「自然環境との共生」についての視点は、今後開催される高校生議会に向けた重要な学習の土台となります。
単に地域の現状を知るにとどまらず、現場で直面している環境変化や産業の課題に対して高校生としてどのような提案や提言ができるのか、生徒一人ひとりが主体的な課題意識を持って今後の探究活動に取り組んでいきます。