池高日誌

2025年9月の記事一覧

カナダの姉妹校と英語で交流|2年次選択・英語探究

2年次選択授業「英語探究」で面白い取り組みをしています!

 

池田高校は、カナダのペンティクトン市の「ペンティクトン・セカンダリースクール(以後ペンハイ)」と姉妹校です。

 

1991年に姉妹校提携を結び、様々な形で交流を続けてきました。コロナ明けの2024年からは、池田高校からカナダに毎年訪問という形で年に1回交流が行われています。

 

でもそれだけじゃもったいない!ということで、2023年度にペンハイで交流した山内先生が、カナダ交流に行かない生徒も関われる交流方法を模索していました。

 

そして、始まったのがこちら!

 

(画面が見にくいですが、イメージが伝われば幸いです)

 

オンライン掲示板スタイルでの交流です。

 

日本とカナダの時差は16時間(現在サマータイム中)。

日本で朝10時のとき、カナダは前日の18時。

 

話題をいくつか用意し、写真や画像などを貼り付け、質問しあいます。

 

 

 

 ▲「あなたの好きなローカルフードは何?」にたくさんの回答が!

 

 

▲自分で書いた絵をアップしている生徒もいました。

 

内容を見てみると、

意外にアニメの話題には反応が薄かったり(なのにマニアックな漫画を知っていたり)

花とボクシングが好きという心優しく強いお返事がきたり

同じく留学している日本人の生徒?からは、日本に戻って医者になりたい、だったり・・・

 

ちょっとした言い回しでも、教科書とは違う表現がありました。

私が気づいたのは、「いくつか理由があります」という表現。

私なら「many reasons」で表現するところを、「multiple factors」という言い方をしていました。

 

他にも「favorite」は「fav」と略するのか〜など、新鮮な気づきがたくさんありました。

 

 

今年度のカナダ交流に行く生徒もおり、「あの回答をしていた◯◯さんだ〜!」といった出会いがもしかしたら現地で見られるのかもしれませんね!

 

もう片方のイヤホンを探せ!|1年次・数学A

9月8日  午前

 

本日、1年次生を対象に数学Aの「図形の性質(外心の性質)」を活用した研究授業が行われました。

授業者は野村先生です。

 

今回の授業では、「身近な問題を数学的に解決する」ことをテーマに、三角形の外心の性質を使って、実際の場面を想定した課題に取り組みました。

 

▲前時の復習です(三角形の外心・内心ってなんでした?)

 

「野村先生が登校途中にワイヤレスイヤホンをなくしてしまった!?」という設定から、問題解決の糸口を探ります。

▲本時の学習内容の確認です

 

 生徒たちには地図が渡され、「どこで落としたのか?ヒントはあるのか?」といった問いに向き合います。

 

▲個人、グループで試行錯誤中(線を引く、円を描くなど)

 

▲解答です(近くに来て確認中)

 

授業の最後には、Chromebookを使って個人の振り返りを入力し、学びを整理しました。

▲今日の授業の振り返りです

 

今回の授業を通して、生徒たちは数学の知識を実生活に応用する力を養うとともに、協働的な学びの楽しさを実感できたと感じます。 

20年後、高齢になった親を家で看ますか?それとも?|3年次選択・形態別介護

今日の先生は介護の現場で働かれている高嶋先生です。

授業の一部をレポートします。

 

何やら、今は20年後に自分の親を家で看るか施設入所を選ぶかを考えるワークをしている模様。

 

 

 

それぞれで考えて一人ずつ意見を発表します。

・家で看ます。一緒にいたいので

・二世帯住宅で家を継ぐ弟がいるので、弟に任せます

・施設に預けます

・父は預けて、母は家で看ます(この回答は非常に多かったです)

・兄弟姉妹が近くにいたら、家で看ます

 

 

みんなのそれぞれの意見を聞き、先生が解説してくれます。

 

これは、考えておかないと突然その日が来ます。

「僕の父親も55歳で認知症になり、1年後は胃に栄養を直接流し込む容態になりました。」とご自身の状況もシェアしてくれました。

 

親が何を望んでいるのか、兄弟姉妹がいればどうするか。

家族で話し合わなければいけない。

 

まだ皆さんは、17・8歳で想像がつかないかもしれない。

 

もし結婚していたら必ずパートナーの意向を聞いて下さいね。

 

家で看ることは大変。僕は仕事だからできる。けれど、個人としてなら本当に大変。

 

皆さんはまだ若い。今はまだ想像もつかないかもしれない。

10年20年後、この授業を思い出してくれたら嬉しい。

 

聞いている私の方がまもなく直面する授業。

生きていくことのヒントをくれる授業だなと、その価値を改めて感じました。

藍の生葉染めを体験!|3年次選択・羊と織物

今回は、羊毛の藍染を行います。

 

藍染の手法のなかでも、今回は手軽にできる生葉染めです。

淡い色合いが楽しめ、火も使わずできるという染め方法。

 

池田高校のお向かいさんである、スピナーズファームタナカさんでの実習です。

 

 

▲藍の種は、徳島県の高校さんから譲っていただいたそうです

 

今回の材料はこちら!

 

 

生葉染は、新鮮さが命!

茎から葉をむしり、ミキサーでどろどろ液を作ります。

 

 

▲懐かしのnationalミキサー。使い方わかるかな?

 

すごく緑です。青は?藍は?青汁のほうが表現として近いです。

液を濾して、汁だけを染めたい羊毛にたっぷりかけます。

 

 

最初の方の緑と最後の方の緑の色が少し違うのがわかるでしょうか。

酸化することで、だんだん色が変わっていきます。

 

 

 

10分ほど染み込ませたら、いちど酸化をうながすために干します。

 

 

 

色を濃くするには、この工程を何度か繰り返します。

今回は、一度だけのものと、二度したものを作りました。

 

流水で、振り洗い。

 

そして、登場するのは、酢!アルカリ性の藍液は、羊毛を傷つけます。また、色止めの意味も込めて中和です。

 

 

作業の合間には、スピナーズファームタナカさんで飼っている羊の話や、羊毛の毛糸ができるまでの工程などを道具を交えて教えていただきました。

 

▲こちらは、羊の毛を刈ってからセーターにするチャレンジで、世界2位の記録をとったときのセーターです。なんと記録5時間36分!!!

 

羊との戯れも癒やしタイム。食いしん坊の羊さんがたくさん草を食べてくれました。

アイヌ民族の文化や歴史を多面的に学ぶ|3年次選択・時事問題

本日の授業は、浦幌町立博物館の持田さんと浦幌町の地域プロジェクトマネージャーの宮寺さんが授業にお越しくださいました。

 

以前の持田さんの授業の様子はこちら

あしもとに広がる世界がある!(3年次地域学・校外授業)

 

 

テーマは、「アイヌ民族の歴史や文化」です。アイヌ民族の生活を通して持続可能な社会のあり方について現代社会が抱える課題を解決するための姿勢を養います。

 

はじめにアイヌ民族の生活や文化についてお話がありました。

・アイヌ民族は衣食住すべて自然と関わり、恩恵を受けながら生活しています。

・文字はなく、口伝えで歌や物語にして覚えていきます。

・江戸時代の頃、アイヌの人たちはサハリン、千島列島やユーラシア大陸との自由な交易をして社会や文化を形成していました。(日本は当時、鎖国でしたが・・・)

(当時、使用していた丸木舟を再現)     

 

(アイヌの人たちの交易圏は広い。)

 

・太刀などの副葬品も持ってきてくださいました。

・実際に触れる貴重な体験などを通してアイヌ民族の当時の生活や文化を感じることが出来ました。                       

 

(意外と重いね!)

 

 

 

▲たくさんの資料をもってきてくださいました

 

 

▲これには、人の塩漬けした生首の入れ物…(ドキドキ)

 

 

▲アイヌの衣装も、地域によって文様が異なるそうです。知らなかった!

 

 

▲儀式を実際にみんなで体験します。動きはゆっくりゆっくり…

 

 

▲校長先生も一緒に!

 

 

▲現代の道具で鹿笛つくり!この音で鹿の注意を引きます

 

歴史や文化を学ぶのはもちろん、ワークショップも交えたとても興味深い授業でした。

たくさんのことを教えてくださり、ありがとうございました!