池高日誌

2025年10月の記事一覧

池田町のアイデンティティを学ぶ「ワイン学」|1年次・科学と人間生活

昨年度から始まった池田高校の特別授業「ワイン学」は、座学・収穫体験・施設見学の3日間にわたって行われます。

 

本日の講師は、池田町長であり、かつて池田町ブドウ・ブドウ酒研究所の所長も務められた 安井美裕 様です。

昨年に続き、今年も池田高校のためにご講義くださいました。

池田高校では、このように地域と結びついた学びを多角的に取り入れています。

 

 

 

本日は初日の座学として、

1 ワインを知ろう
2 池田町のワインづくりを知ろう

という2つのテーマで学びました。

 

「未成年の高校生にワインの授業?」と思われる方もいるかもしれません。

しかし、池田町にとってワインは単なる産業の一つではありません。

町の窮地を救い、北海道で広く栽培されている「山幸」種を開発し、北海道におけるワイン産業の礎を築いた存在です。

 

 

発酵のしくみは科学の分野ですが、まちづくりや観光など幅広い分野にも影響を与えています。

池田とワインの歴史や、思い入れ、観光振興、町への利益波及など、ワイン造りを核とした地域振興を多角的に学ぶことができました。

 

▲「黒いぶどうから白ワインはできますか?」

 

今回の座学で得た知識が、次回の体験学習により深い実感をもたらすことでしょう。

生徒たちには、多くの気づきを持ち帰ってほしいと思います。

前期終業式を行いました|行事

9月30日 午後

 

本日、令和7年度前期の終業式を行いました。

4月に始まった新年度も折り返し地点を迎え、生徒の皆さんはそれぞれの学びや活動に励んできました。

 

【生徒会執行部認証式】

第78代生徒会執行部の認証式を実施しました。

新たな執行部の皆さんには、池田高校の中心となって学校生活をより良くしていくことを期待しています。

 

【表彰伝達式】

美術部と吹奏楽部の表彰伝達式が行われました。

校長先生より賞状が授与され、日頃の努力と成果が讃えられました。

 

【終業式の様子】

終業式では、全校生徒で校歌を斉唱しました。

校長先生からは、ご自身の心に響いた言葉を紹介しながら、「習慣化の大切さ」についてのお話がありました。

 

【後期に向けて】

10月からは後期が始まります。

池田高校での学びをさらに深め、心身ともに成長していくことを願っています。

療育が必要な人たちにどのような支援が届けられている?|3年次選択・形態別介護

夏休み明けの授業

 

十勝で放課後支援施設(一般社団法人青鳥舎)を立ち上げて13年の小川さんの授業も、残すところあと3回。

 

今回の講義は、療育が必要な人たちにどのような支援が届けられているかというお話でした。

 

小川さんが事業を始めたきっかけのひとつに、「ただの託児所にはしたくなかった」という思いがありました。そこで託児から療育へ発展させるために、〈ちょっとしたひと手間〉を散りばめることにしたようです。

 

池高生たちの食いつきが良かった〈ちょっとしたひと手間〉は、テレビゲームのルールでした。最新型のゲーム機ではなく、あえてレトロゲームを使用。ルールはとてもシンプル。

 

・二人で遊ぶと5分

・三人で遊ぶと15分

・四人で遊ぶと30分

これは「一緒に遊ぼう」と声をかける練習にもなる、ちょっとしたひと手間でした。みんなで遊べば、それだけ長くゲームで遊ぶことができるから!

 

また、この講義を聴く前に小川さんが池高生たちに出した課題は……

「講義がおわったら1人1問、他の人と被らない質問をすること」

 

集中して聴くしかないですよね。

 

いろんな視点のお話があったこともあって、池高生自身の体験から出た質問や、自身の興味関心と講義内容を照らし合わせた質問が出てきました。外部講師の授業は、いつも池高生たちの刺激になっています。

 

いきがい焼き絵付け体験|2・3年次選択・工芸基礎

9月10日  午前

 

今日は校外での実習でした!


池田町にある「いきがいセンター」にて、藤田秀行さんのご指導のもと、地元の粘土を使った「いきがい焼き」について学びました。

講話を通してその歴史や制作工程、施設の概要を知り、さらにお皿への絵付け体験にも挑戦しました。

 

この授業の目的は

・地元産の粘土を活用した「いきがい焼き」について、現地の方から直接お話を伺い、理解を深めること

・絵付け体験を通して、陶芸の技術力を高めること

です。

 

まずは、「いきがい焼き」の歴史や陶芸の工程、施設についての説明を受けました。

作業場の見学では、粘土や釉薬についての詳しいお話があり、釉薬の配合によって焼き上げの温度が変わることや、陶器と磁器の違い(陶器=土の粉、磁器=石の粉)についても学びました。

▲作業場見学と釉薬の説明

 

▲下絵付けの見学(偶然でした!)と粘土についての説明

 

粘土づくりの現場では、時間をかけて丁寧に作られていることが分かりました。

また、教科書では得られない、現場ならではのリアルな学びが詰まっていました。

 

絵付け体験の様子です。

▲「オレンジ色が焼くと黄色に!?」と、色の変化に驚きながら、塗り方のコツも教えていただきました。

▲「塗りつぶしは良くないよ!」というアドバイスを受けながら、6種類の色を使って思い思いの絵付けに挑戦しました。

 

生徒の声です。

「一筆で描くのが難しかったけど、自分のデザインを形にできて、すごくいい体験になりました!」

「一発書きは緊張したけど、修正できたことで下絵通りに仕上げられて嬉しかったです。うれしい度は5!」

初めての陶芸体験に、生徒たちからは喜びの声がたくさん聞こえてきました。

 

このような貴重な学びの機会をいただいた、いきがいセンターの皆さまをはじめ、ご協力いただいたすべての方々に心より感謝申し上げます。