池高日誌

「町長の所見を伺います!」高校生議会|3年次選択・地域学

1月29日(水)、池田町のご協力で高校生議会が開催されました。

 

池田高校の「地域学」では、前期が地域について学び、後期では学んだことの集大成として、池田町の高校生議会で議員として一般質問を行います。

 

今日この日を迎えるまで、生徒たちは様々なことを学んできました。

地域を歩き、池田町にお住まいの方を訪問し、100人以上に防災に関するアンケートをとったこともあります。

 

10月には、池田町の課題や町の強みについて、町長からの講話もありました。

 

11月は、池田町の役場の方々にご協力いただき、現状についてインタビューさせていただき、町の課題を様々な視点で考え、現状の取り組みについて学びを深めました。

 

#11月13日のインタビューの様子

 

そして今日はその集大成。

 

議会が始まります!

 

議員席のエリアには、池田高校生の名前の札が準備されています。

 

 

開始前に、副議長から本日の流れの説明を受けます。

 

傍聴席には、池田町の議員の皆様や地域おこし協力隊もいました。

さらに、地元の新聞社の取材もあり、本番の議会と同様の流れ、緊張感です。

 

#傍聴席は半数以上が埋まっています。

 

開会宣言。

 

いよいよ議会が始まります。

 

安井町長からは、

「本日の一般質問は、皆さんの普段の学習に対する真摯な結果だと思っています。

私も精一杯回答します。本町における地域課題を解決し、大きな一歩となることを願っています。」

 

丹羽議長の挨拶

「この高校生議会も今回で11年目になります。皆さんの質問通告を見て、よく調べてきたと感じます。議会で質問する方法は、文書で質問する方法もあります。

今回池田高校生の皆さんが、議員として、匿名ではなく自分の名前をもって発信することの意義を考えてみてほしいです。

皆さんの声、表情、態度が良い答弁を引き出すことになります。今日は、やり遂げた感をもって終われるよう頑張ってほしいです」とエールを送りました。

 

運営に関する決定等を行い、一般質問が始まります。

 

1番 川口議員「観光資源を活用して行う地域振興について」

・体験型観光を行う

・池田町の子どもたちにイベントの企画運営を手伝ってもらう

・廃校となった小学校や公営住宅を利用したお泊りツアーはどうか

 

町長答弁

「本町としてもワインイベント等を行っている。川口議員の提案は有効な手段であり、有効な手段として移住定住につなげていきたい。」

 

川口議員

「町長の 『これまで観光資源と捉えていないものを新たな資源とする観光施策』に関して、『池田高校の生徒が授業で行った商品』も観光資源になりうると考えている」。

 

2番 庄司議員の体調不良により、代理川口議員からの質問「洪水対策について」

・池田地区の避難場所について、複数の避難場所を指定することで高齢者が避難しやすくなるのでは

 

町長答弁

「利別地区に関しては『利別地区避難路等整備計画』を策定し、検討を重ねている。池田地区に関しては、2階以上の高い建物が緊急避難場所としての活用ができるか、今後検討していきたい」

 

3番 名古議員「農業従事者の減少への対策について」

・ドローン操縦のための資格取得支援を充実させるべき

 

町長答弁

「農業のICT化については、必要性を強く感じており、今後も情報収集を行いながら事業の推進に努めていきたい。ドローン資格取得に対する支援の実施には至っていないが、引き続き検討していきたい。持続可能な農業の実現に向けて、具体的な支援策を検討し、実施する」

 

4番  八重柏議員「持続可能な地域交通について」

・「あいバス」の運行ルート見直しをすべき

・「あいバス」利用でスタンプカードを作成し、乗車を促してはどうか

 

町長答弁

「議員の指摘通りの現状を把握し、課題と認識している。「運行ルートの見直し」については、計画中である。「スタンプカードの作成」については、有効な取り組みと考える。運行事業者と協議し、検討をすすめていく」

 

5番 清水議員「洪水時の避難バスの運行について」

・洪水時の避難バスを運行させてはどうか

 

町長答弁

「2番の回答でもあったとおり、水害被害の可能性は想定している。「利別地区避難路等再整備計画」の中で、町所有のバスでの集団避難を検討中。令和元年に水害想定の集団避難訓練も行っている。令和7年実施の地域防災訓練で、池田高校を使用した水害想定の避難訓練のなかで、バスによる集団避難も実施するよう検討していく」

 

6番 竹内議員「奨学金の返済に対する助成制度の創設について」

・町を出た若者が戻ってくる可能性が高まる奨学金の助成制度をつくるべき

 

町長答弁

「池田町でも支援策を検討しているが、公平性の確保、目的や対象の明確化について課題が残っている。紹介された制度も研究しながら引き続き支援方法の検討を進める」

 

7番 布目綾乃「公営住宅の利活用について」

・老朽化した公営住宅を、民間の力を借りてリノベーションして利活用する考えはあるか

 

町長答弁

「必要性について本町も理解している。役場の複数の部署や、知見を有する団体、民間事業者と連携し、多角的な視点から可能性を検討したり、調査をしていかなければならないと思っている」

 

閉会の挨拶は、3年次生を代表して、八重柏くんが述べました。

 

 

「高校生議会を開催するにあたり、たくさんの方々にご協力いただき感謝します。

議会で質問する、という機会をいただいたことで、地域のことを知るきっかけにもなりました。」と謝辞を述べました。

 

 

#ポーズとっていいよ!バージョンの集合写真

 

帰り道に、生徒に話を聞いてみました。

「町長答弁の内容は理解できた」

「準備はずっと大変だった。でも準備した分、今日はちゃんとできたと思う。話している時に顔をあげると、いろんな人がシャッターを押すのもわかったくらい」

「1月の議会のために12月に質問を提出した。放課後何度も残って先生と内容を練って大変だった」

 

などと話してくれました。

 

18歳は選挙権があり、26歳からは被選挙権があります。

議員になることだけが地域に関わることの全てでもありません。

 

学びと生きること、地域活動が直結するこの授業。

これからの活躍を期待しています!