池田高校で避難所運営を疑似体験(Do はぐ)|1年次・地理総合
1年次生の地理総合の今月のテーマは「防災・減災」です。
今日の授業では、北開水工コンサルタントの皆様と池田町役場の方々にご協力いただき、「Do はぐ」という避難所運営ゲームを行います。
最初に、会社や災害についてのレクチャーです。
#河川巡視を行っている方から、河川の不法投棄についての取り組みの共有
災害のうち、「水害」は事前に準備ができる災害です。
天気予報等で予測され、ニュースでも情報を入手できる。
ハザードマップ等で被害地域の予測もできます。
だからこそ、準備が可能です。
1年以上経過した能登半島地震の避難者はまだいるそうです。
災害大国にいるからこそ考えておきたい災害対策です。
ちなみに、推奨されている避難物資はこちら。
#ペットボトルの水が4本見えますね
#お、お、重い〜〜〜〜〜〜〜
#これが1人分、私はこれをもって避難できないです。
こちらは、防寒のアルミシート。めちゃくちゃ薄いです。
そして、カシャカシャ音がします。
#あたたかい?
これが配られて、寝れるかな…避難所の厳しさを想像してしまいます
さて、それでは、実際に「Do はぐ」(避難所運営ゲーム)をやってみます。
中学校の時に経験した生徒も半数くらいいました。
今回は、名簿作りやどの場所に誰をいれるかをタブレット上で行います。
ざっと、設定はこんな感じです。
■今回の設定
・冬の日曜日の日中に震度7の地震発生
・天気は雪、現在気温-2度。次の朝は-12度の予報
・電気✕、ガス✕、水道✕、下水✕
・固定電話△、携帯電話△(メールが辛うじて遅れて届く)
・非常用発電機✕、備蓄食料✕
・池田高校1、2階想定(使えない部屋も多数あり)
という状況です。
避難所とはいえ、屋根があるだけにみえてしまいます。
なかなか厳しさが想像できます。
この状況で、避難者がやってきます。
家族、乳幼児、認知症、盲導犬、インフルエンザ…
支援物資も少しずつ届きます。
部屋はたくさんあるのに、ストーブ2基どうする?
発電機が来たけれど、屋外(または窓全開)でないと使えない
スポットライトはどこにおくべき
新聞から取材依頼が来ているがどうする
歌手が歌で励ましたいと来たいらしいがどうする
喫煙所がほしいと言っているがどうする
等…。
途中で、一度決めた部屋から移動してもらわなければいけない場面もでてきます。
「家が全壊や全焼した人はなかなか家に帰れないと思うよ」
「子どもは夜泣きがうるさいって苦情がはいることがあるよ」
「小さい子どもと親を離して大丈夫かな?」
「部屋を分けるとストーブがない部屋になるけど大丈夫かな?」
考えることは多岐にわたります。
ゲームが終わった後は、他の班と交流です。
「盲導犬と一緒の方は、トイレに近い方の部屋にした」
「動物アレルギーの人と離すために、うちの班は2階の部屋を割り当てた」
などなど、判断がわかれたところやその理由を共有します。
全ての人が満足いく判断は難しいです。
誰かが、みんなが、我慢を強いられます。
最後に、一連のゲームの様子を見ていた松川さんから講評です。
たくさんの判断を求められる難しいゲームだったと思います。
まずはお疲れ様でした。
今回は人の情報がカードだったので、部屋を移動してもらうって簡単に考えていたかもしれません。でも実際は、雪の中歩いてきた人、多分濡れています。しかもストーブも最初はない。ほんのり温まったところで、部屋の移動をお願いするのはなかなか大変かもしれません。情報の先の現実を少しでも想像できたら嬉しいです。
また、私は平成28年の豪雨で同僚を亡くしています。最後だとわかっていたら、違うことを言えたのにと後悔が今でもあります。
災害はいつくるかわかりません。一瞬一瞬を悔いなく生きてほしいです。
とお言葉をいただきました。
池田高校は、池田町の指定避難場所です。もしかしたら、授業中に大災害が起こるかもしれない。そんな時、一番池田高校をわかっている私達が先導を切って避難所を運営することになるかもしれません。
自分ごととする貴重な機会をありがとうございました。