「高時給・履歴書なしのアルバイトしたいよね」詐欺犯罪の実態。|3年次選択・時事問題研究
3年次の最後の時事問題研究の授業は、北海道警察釧路方面池田警察署・生活安全課の佐藤さんに、特殊詐欺等についてお話いただきました。
昔でいうオレオレ詐欺かな?なんて思って聞いていると、たくさんの詐欺の種類があることがわかります。
#事例に出てきた詐欺に出会ったことのある生徒もいました(被害はありません)
一番の衝撃は、特殊詐欺(オレオレ詐欺や還付金詐欺等)よりも、SNS型の投資詐欺・ロマンス詐欺の方がここ最近の被害額が大きいこと。
令和6年(11月末)北海道の実績では、
特殊詐欺認知件数 167件 6.2億円
SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺 145件 22.12億円
と、後者の被害額が約3.5倍もあることがわかります。
佐藤講師によると、
・特殊詐欺は固定電話がある昔からの詐欺で、対象が高齢の方が多い
・SNS型詐欺はここ数年急増しており、働き盛りの「出会いたい・楽して儲けたい人」を狙っている
という現実があるそうです。
さて、詐欺の実例を聞いたところで、今度は身近な問題を考えてみます。
Q:あなたがアルバイトを選ぶ判断基準は何だろう?選んでみよう
#まずは個人ワーク
池高生が選んだ基準をみてみると…
◎高時給(大人気)
・短期高収入
・アクセス良好
・履歴書不要
・簡単作業
・軽作業
・まかないつき
・リモートワーク
・フレキシブルシフト
・面接なし
などの用語がでてきました。
次に、どうしてその用語を選んだのか、グループになって共有をしました。
アルバイト経験がある生徒も多く、経験したアルバイトの裏話や、就職までの一ヶ月でできそうなバイトを探している生徒もいました。
・高報酬
・日払い
・短期高収入
危ないとは思いつつも、惹かれるワードですよね。
自分ごととして考えたところで、佐藤講師から「闇バイト」の実態をお聞きします。
闇バイト、すなわち「犯罪実行者募集」の実態を教えてくれました。
募集ワードは
・高額
・簡単
・即金
・リスクゼロ
・稼げる
・捕まらない
・ホワイト案件
行動の特徴
・テレグラムやシグナル等の通信アプリでやりとり
部活の先輩に「簡単なバイト一日だけこれない?」という話しから、犯罪に巻き込まれていく様をリアルに語られると、怖くなってしまいます。
「闇バイト」で募集されがちなのは、一番リスクが高い「受け子」です。
顔を見られたり、騙されたフリ作戦等で逮捕されるのは受け子だからです。
では、実際にどんな点に注意すれば良いのでしょうか。
・SNSでのバイト募集は全部怪しい、と思ってほしい。
・シグナル、テレグラムをインストールしてと言われたら怪しむ
とは言いつつも、先程のアルバイトの選択基準のワークには、魅力的な文言が並んでいます。
佐藤講師からは、
「甘い言葉は簡単に信用しない!ことが大切。
これから皆さんは池田を出る方も多いでしょう。
日々の環境が変わって、景色が変わって楽しいと思います。
今後、もっとお金がほしいと感じることがあると思います。
いくらあっても欲しいと思ってしまうのがお金。
簡単に稼げる方法はない、ということをお伝えしたいです。」
と伝えてくれました。
生徒からは、
「これから一人暮らし。自分で自分を守れるように慎重に行動していきたい」
「履歴書不要等、先ほど選んだ語句が闇バイト募集によく使われていることを知った」
「身近なSNSを通して危険なことがあることがわかりました。大切な人を守っていきたい」
と感想がありました。
本日が、3年次生の時事問題研究の最後の授業。
学んだことを自分と周りの大切な人のために活かしていってほしいです。
たくさんの方々に講義をしていただき、感謝申し上げます。