池高日誌
藍染めを体験|3年次選択・羊と織物
8月21日 午前
3年次「羊と織物」の授業では、スピナーズファーム タナカさんを訪れ、藍染めを体験しました。
その様子をお伝えします。
まずは、自分たちで育てた藍の葉を摘み取るところからスタートしました。
摘み取った葉を布の上に置き、木槌でしっかり叩きます。
叩くことで色素がハンカチに移り、濃く染まります。
はじめは恐る恐る叩いていた生徒も、すぐにコツをつかみ、手際よく作業を進めていました。
叩き終えた布は広げて干し、青色を安定させます。
次に、葉の絞り汁でハンカチ全体を染めます。
植物性繊維はウールなどに比べて染まりにくく、生葉染め(なまばぞめ)では薄くなります。
搾りたての汁はまだ緑色で、藍染めの奥深さを感じられる瞬間でした。
その後再び干して、また絞り汁で染めるという工程を繰り返し、丁寧に色を定着させていきます。
最後は水で洗い流して乾かせば完成です。
今回は、植物性繊維と動物性繊維(羊毛)で染まり方の違いを比較するため、羊毛も同時に染色しました。
できあがりは次回の授業で確認する予定です。
藍染めは、植物の力を生かした伝統的な染色方法です。
自分たちで育てた藍を使い、葉を摘み、叩き、搾り、干す——一つひとつの工程を体験することで、「ものづくりの奥深さ」や「素材による染まり方の違い」を実感する貴重な時間となりました。
1・2年次合同ミニ探究が始まる!|1年次・産業社会と人間、2年次・総合的な探究の時間
8月19日(水)午後
池田高校では1・2年次生47名を対象に、今年度の「ミニ探究」プログラムがスタートしました。
ミニ探究は、地域の方々との出会いや体験を通して「探究のタネ」を見つけることを目的とした全5回の学習です。
◆「探究はなぜ必要なのか」— オリエンテーションで語られたメッセージ
オリエンテーションでは、担当教員より「探究の意義」について次のようなお話がありました。
・AIの進展や国際情勢の変化により、社会は急速に複雑化している
・これからの時代は「正解がひとつではない問い」に向き合う力が求められる
・学校で学んだ知識を社会で生かす力として育ててほしい
・自分なりの答えを論理的に導き、他者と協働して課題を解決する力が必要になる
また、日本が直面する少子高齢化など「世界でも解決できていない課題」に対して、 高校生の視点から生まれるアイデアが、未来の解決策につながる可能性があることも伝えられました。
探究は、社会に出る前の「シミュレーション」。
池田高校では、生徒が安心して挑戦できる場をつくりながら、主体的な学びを応援しています。
今年度のミニ探究では、その道で活躍する5名の講師の方々をお迎えしました。
・いけだワイン城:佐藤茂樹 様
・清見ヶ丘公園と市街地活性化:山本健太 様(池田町役場 建設水道課)
・ブランディング(観光):中村真也 様
・フンベ山:福家菜緒 様
・多文化共生:三井香寿 様
◆大学生メンターとの交流
この日は、大学生メンター(本校卒業生)も参加し、グループ活動をサポートしてくれました。
自己紹介ワークでは、
・自分の特技
・今回の探究で楽しみにしていること
・1つだけ「嘘」を混ぜた自己紹介 など、笑い声のあふれる和やかな雰囲気で交流が進みました。
大学生と高校生が一緒に活動することで、 「年齢の違う人と協働する経験」 「自分の意見を安心して出せる場づくり」 といった、探究に欠かせない力を自然と身につけていきます。
◆ミニ探究の5つのキーワード
オリエンテーションの最後に、探究に向かう姿勢として次の5つのキーワードが紹介されました。
・I(Input):新たな考えを取り入れよう
・K(Kindness):仲間の意見を優しく受け止めよう
・E(Enjoy):ミニ探究を楽しもう
・D(Discover):新しい魅力を発見しよう
・A(Action):失敗を恐れずアクションを起こそう
◆今後の予定
ミニ探究は以下の流れで進んでいきます。
・第1回:出会いの場 講師との交流、池田町の魅力・課題の共有、探究のタネ探し
・第2・3回:体験的学習 現場に足を運び、地域を自分の目で確かめるフィールドワーク
・第4回:資料作成・まとめ 体験内容の整理、講師からのコメント、代表者決定
・第5回:全体発表会 テーマ代表者による発表と講評
今回のミニ探究は、
・正解のない問いに向き合う力
・他者と協働して課題を解決する力
を育てる大切な学びの場です。
地域の方々、大学生メンター、講師の皆様の支えを受けながら、生徒たちがどんな「探究のタネ」を見つけ、どんな未来を描いていくのか、今後の活動が楽しみです。
▲早速、清見ヶ丘公園と市街地活性化チームは学校の外で調査活動
聴覚障がいについて学ぶ出前授業を実施しました|3年次選択・形態別介護技術
8月19日 午前
形態別介護選択者(3年次5名)を対象に、池田町社会福祉協議会との連携事業として「聴覚障がい」について学ぶ出前授業を実施しました。
今回は、北海道中途難失聴協会会長・中川智美様を講師にお迎えし、聴覚に障がいのある方の暮らしやコミュニケーションの工夫についてお話しいただきました。
また、要約筆記サークルの皆様にもご協力いただき、要約筆記の方法や要約筆記の体験学習を行いました。
前半は「講話」の時間です。
生徒と講師の自己紹介を兼ねたアイスブレイクから始まり、和やかな雰囲気の中で進みました。
講師の方から、
〇聞こえ方の違い
〇補聴器の得意・不得意な場面
〇日常生活で困りやすい場面 など、実体験に基づくお話をいただき、生徒は熱心にメモを取りながら耳を傾けていました。
特に、病院の呼び出しや駅・空港のアナウンス、電話対応など、音声だけでは情報が得づらい場面が多いことを知り、聴覚障がいのある方が日常で抱える課題について理解を深めることができました。
講話では、近年進んでいる情報保障の技術についても紹介されました。
〇テレビや映画館での字幕表示
〇メガネ型端末(モベリオ等)による字幕鑑賞
〇音声認識アプリ(UDトークなど)によるリアルタイム文字化
これらのツールが、聴覚障がいのある方の「情報を得る手段」として大きな役割を果たしていることを学びました。
手話を知らない難聴者・中途失聴者とも円滑にコミュニケーションを取るための方法として、
〇口元を見せてゆっくり話す
〇音声認識アプリを使う
〇書いて伝える(筆談・要約筆記)
といった工夫が紹介されました。
特に「書いて伝える」方法は、確実で安心できるコミュニケーション手段であることを、生徒は体験を通して実感していました。
後半は、要約筆記サークルの方による説明と体験です。
はじめに、聴覚障がいの分類や要約筆記とは何かについて説明を受けました。
要約筆記は、話し言葉をその場で文字にして伝える「筆記通訳」であり、話す速さと書く速さの違いから「要点をまとめる技術」が必要であることを学びました。
生徒は実際に要約筆記を体験し、
〇標準略号の使い方
〇読みやすい文字の書き方
〇情報を整理して伝える難しさ
を体感しました。
今回の学習を通して、生徒は「聞こえの困りごと」や「相手に合わせた伝達手段の選択」の大切さを深く理解することができました。
当事者の声を直接聞き、要約筆記を体験することで、共生社会の実現に向けて自分たちができることを考える貴重な機会となりました。
ご協力いただいた 中川智美様、要約筆記サークルの方、池田町社会福祉協議会の皆様に心より感謝申し上げます。
生徒アイデア × KIYOMI DONUTS|2年次選択・ライフデザイン
7月25日に開催された地域イベント「みずべでわっしょい」にて、ライフデザインの授業で取り組んできた 生徒考案のコラボ商品 を数量限定で販売しました。
今回の企画には、地域の人気店 KIYOMI DONUTS 様にご協力いただき、商品づくりから当日の運営まで多方面で支援をいただきました。
イベントに向けて、生徒たちは次の準備を進めてきました。
・PR用ポスターの制作
・来場者、購入者向けアンケートの作成
・イベント当日の販売
・接客業務
商品づくりだけでなく、広報・マーケティング・顧客対応など、実際の店舗運営に近い形で学びを深めることができました。
コラボ商品をより魅力的にするため、KIYOMI DONUTS様が商品名に合わせたオリジナルシールを制作・提供してくださいました。
生徒のアイデアを尊重しながら形にしてくださり、学びの質が大きく高まりました。
イベント当日は、肌寒い天候でしたが、販売開始と同時に多くのお客様にお越しいただき、開始からわずか20分で完売となりました。
数量限定販売のため、購入は「1グループ1点まで」とさせていただきました。
お買い求めいただけなかった皆様にはご迷惑をおかけしましたが、温かいお声を多数頂戴し、生徒たちも大変励まされていました。
アンケートでは、次のような嬉しいコメントをいただきました。
「噛む度に白樺の甘みが広がっているのを感じました!美味しかったです!!」
地域の方々から直接感想をいただけたことで、生徒たちにとって大きな達成感と学びにつながりました。
最後に、今回の企画は、生徒が主体となってアイデアを形にし、地域イベントで実際に販売するという貴重な経験となりました。
商品をご購入いただいた皆様、コラボにご協力いただいた KIYOMI DONUTS様、そしてイベント運営に携わってくださった皆様に心より感謝申し上げます。
今後も、地域と連携した学びを通して、生徒の つくる力、伝える力、協働する力 を育んでまいります。
山田町との交流に向けて~事前研修に参加しました~|課外活動
7月28日 午後
池田町役場地域振興課が担当する 「岩手県山田町 生徒交流派遣事業」事前研修 が開催されました。
研修には、中学生11名・高校生4名の計15名と保護者の皆様が参加し、今年度から新たに始まる本事業の概要や、池田町と山田町とのこれまでの交流の歩みについて理解を深めました。
研修会の冒頭では、池田町長より池田町と山田町との関わりについての説明や激励の言葉が贈られました。
「池田町と岩手県山田町の交流は、2006年にワインを通じた民間交流から始まりました。2011年の東日本大震災の際には、池田町から救援物資を届けるとともに、延べ50名の町職員を派遣して復旧支援を行うなど、長年にわたり強い絆を育んできました。被災から復興を遂げた山田町の姿や現地の方々の思いに直接触れ、人と人との支え合いや絆の大切さを学んできてください。」
続いて、地域振興課長より、プロジェクターのスライドや地図資料を用いて山田町の概要や歴史についての講義が行われました。
☆自然豊かな山田町の魅力について
岩手県東部に位置し、宮古市と大槌町に挟まれた山田町は、穏やかな山田湾を擁する自然豊かな町です。
カキやホタテの養殖、松茸などの特産品があるほか、研修で訪問予定の オランダ島 など、現地の魅力が紹介されました。
☆震災の記録と復興の歩みについて
東日本大震災当時の津波・火災による被災状況、その後の復興の様子が写真とともに説明されました。
また、池田町からの職員派遣に加え、池田高校吹奏楽部が3年に1度現地を訪れ、演奏と義援金を届けてきた取り組みなど、これまでの交流の歴史についても学びました。
中高生15名は、今回の講義を通じて山田町への理解と関心を深め、現地訪問への気持ちを新たにしました。
参加生徒は 8月3日より岩手県山田町を訪問し、現地での交流や学習に取り組む予定です。