池高日誌

池高日誌

薬物の危険性を知る「薬物乱用防止教室」|全年次・行事

10月30日 午後

 

本日、全学年を対象に「薬物乱用防止教室」を実施しました。

講師には、北海道薬剤師会副会長の宇野雅樹様をお迎えし、薬物に関する正しい知識とその危険性についてご講演いただきました。

◀講師の宇野先生   ▶司会の佐々木さん

 

【薬の役割と正しい使い方】

講演の前半では、薬の語源や役割、正しい使用方法についてご説明いただきました。

「薬も毒も同じものであり、健康な体づくりが大前提である」との言葉が印象的でした。

アッパー系、ダウナー系、オーバードーズといった専門用語についても、わかりやすく解説していただきました。

 

【薬物乱用とは】

薬物乱用とは「社会のルールから外れた方法や目的で薬物を使用すること」であり、たとえ一度の使用でも乱用に該当することを教えていただきました。

法律で規制されている薬物についても詳しく説明があり、身近な地名「麻生」や「大麻」、麻の原料についての話も交えながら、理解を深めました。

 

【健康への影響と情報リテラシー】

薬物使用が健康に害を及ぼす理由について、脳の画像を用いて説明がありました。

「黒く写っている部分は脳が死んでいる箇所で、回復はしない」とのことでした。

大麻を使用している人の作文も紹介され、記憶力の著しい低下により、完成までに数日かかる実例が示されました。

また、SNSなどを通じて「大麻は安全」といった誤った情報が広がっている現状にも触れ、情報リテラシーの重要性が強調されました。

 

【オーバードーズの現状】

市販薬によるオーバードーズ(過剰摂取)についても言及がありました。

本人も「悪いこと」と理解しながら使用してしまうケースが多く、快楽を求めているわけではなく、「現実から逃げたい」という心理が背景にあるとのことです。

 

【生徒代表からの感謝の言葉】

講演の最後には、3年次生の松井さんより感謝の言葉が述べられ、薬物乱用防止教室は無事終了しました。

宇野先生には、お忙しい中、丁寧でわかりやすいご講演をいただき、誠にありがとうございました。

 

【生徒の感想より】

講演後、生徒たちから寄せられた感想の一部をご紹介します。

 

Q 本日の講演の内容で、印象に残った言葉や内容はどのようなことですか。

A1 違法薬物は興味本位でやることが多いがオーバードーズは興味本位でやるのではなく、やる本人が困っていたり悩んでいたりして現実から逃げ出そうとする時にやることが印象に残った。

A2 大麻を乱用した人の書いた作文が、子供が書いた作文みたいになっていてかなり強く印象に残った。

 

Q 講演を聞いて、どのようなことを考えましたか(感じましたか)。

A1 薬剤師の方から聞くお話はまた違う目線が入っているので新鮮だった。

A2 自分の身の回りでそういうことで苦しんでいる人がいたら、力になれるんじゃないかと考えた。 

社会人に聞いてみよう!~地域人インタビュー~|1年次・産業社会と人間

10月22日と29日の2日間にわたり、1年次生全員による「地域人インタビュー」を実施しました。

 

この授業は、池田町内外で活躍されている地域の方々にお話を伺い、生徒が仕事や人生について深く考えるきっかけを得ることを目的としています。

 

一部生徒は地域の方の職場を訪問し、現場の雰囲気を肌で感じながらインタビューを行いました。

実際の職場でお話を伺うことで、仕事の魅力ややりがいをよりリアルに感じ取ることができました。

 

今回は、美容、公務員、自動車整備、神職、スポーツ、ビジネス、保育、福祉支援、林業など、幅広い分野でご活躍されている方々にご協力いただきました。

 

貴重なお時間を割いてご参加くださった皆さまに、心より御礼申し上げます。

皆さまのご協力のおかげで、今年度もこの企画を無事に実施することができました。

 

活動の様子

 

▲ 10月22日は多目的室には5つのブースが設けられ、各分野の方々からお話を伺いました

※1つは現地取材です

 

 

▲ 生徒たちは事前に質問を準備し、積極的に深掘りを行いました

 

 

▲ お仕事の内容や、職業を選んだ理由、やりがいなど、たくさんの貴重なお話を聞くことができました

 

インタビュー後には振り返りを行い、「何を感じたか」「これからどうしたいか」について考えを深めています。

ぶどうから広がる科学の世界~施設見学編~|1年次・科学と人間生活

10月20日 午前

9月下旬には町長による講話、10月上旬にはブドウ畑での収穫体験を実施しました。

これまでの活動の詳細は以下からご覧いただけます。

 

池田町のアイデンティティを学ぶ「ワイン学」|1年次・科学と人間生活(講話)

今年もぶどう収穫を行いました|科学と人間生活・1年次(ブドウ収穫)

 

今回は第3回目の見学として、池田町のワインについて、歴史・製造工程・地理などを学ぶ時間となりました。

 

今回も、池田町ブドウ・ブドウ酒研究所 製造課長の東様よりご説明いただきました。

お忙しい中、誠にありがとうございました。

 
赤ワインの仕込み工程

まずは赤ワインの仕込みの様子を見学しました。

除梗(じょこう)破砕機で枝と実を分け、液体がタンクに流れ込んでいきます。

これがワインの原料となり、町民用のロゼワインやブランデーに加工されるそうです。

▲枝ごとブドウが入れられ除梗破砕機で仕分けされます

 

▲液体が大量に出てきました


ワインとブランデーの歴史

東様からは、池田町におけるワイン・ブランデー造りの背景について、以下のような説明がありました。

1960年代の寒冷な気候ではぶどうが完熟せず、酸味が強くワインには不向きでしたが、ブランデーには適していました。

フランス・ボルドーの例を参考に、池田町でも酸っぱいぶどうを活用したブランデー造りが始まりました。

ロゼワインのように発酵させた後、蒸留を繰り返してアルコール度数を高め、熟成年数に応じてVS、VSOP、XOなどのランクに分類されます。

以前はXOを出すのに15年以上かかっていましたが、現在は8年程度で可能になっています。

2014年のNHKドラマ「マッサン」以降、蒸留酒ブームが再燃し、ウイスキーとともにブランデーも注目されるようになりました。

1993年以降途絶えていた製造が2015年から再開され、現在は熟成年数を表示した商品が市場に出ています。

ワイン造りの歴史と地域の工夫を知る貴重な機会となりました。

 

 
スパークリングワインの製法と設備

池田町は、日本で初めてシャンパーニュ製法を導入した地域とのことです。

▲普段立ち入ることのできない場所に入って説明を受けることができました。

 
工場内の様子と工程

工場に入る前のタンクには、ほぼ完成されたワインが入っています。

樽は長時間かけて乾燥させて作られます。

瓶は新品でも洗浄して使用します。

 

▶コルクダストや漏れの確認をする機会です
 
ワインの貯蔵と管理

1969年からのワインが貯蔵されており、アルファベットで種類を分類しています。

▲こちらも一般の方は入ることのできない施設

 

▲利別小学校から寄贈された棚も活用

▲1年次生の誕生年のワインを発見!

 

タンク内は澱と液体に分かれ、週2回継ぎ足しながら空気に触れないよう満量で管理(15度・湿度70%)します。

 
地理と品種改良の学び

池田町の地理について説明を受けました。

土壌の違いがぶどうの味に影響することや、品種改良の工夫についても学びました。

 

 


生徒代表の謝辞

最後に、生徒代表の松村さんより謝辞が述べられました。

見学を通してワインがとても身近に感じられるようになり、特にスパークリングワインの作り方など、これまで知らなかったことを学べてとても興味が湧きました。

北海道に来て半年ほどの自分にとって、今回の体験は貴重で楽しいものでした。

2時間にわたる丁寧な説明と案内、ありがとうございました。


 
来週以降、今回の学びをもとに学校でレポートを作成する予定です。

いまの安全も、未来の安心も。この水路が支えている|2年次・総合的な探究の時間

今年度の2年次生は、「防災」に関わる授業・体験・見学を多く行っています。

 

1年次には、Doはぐ体験

見学旅行前には、事前災害学習

見学旅行では「人と防災未来センター」見学

 

この日は、北海道開発局の帯広河川事務所の皆様のご協力をいただき、学習・施設見学をさせていただきました。

 

 まずは、事務所で座学。千代田新水路ができた経緯や、しくみ。エコロジーパークとの関係や、実験水路、魚道観察室などの施設があることがわかりました。

 

 

▲普段聞き慣れない用語が多く、真剣に聞き入ってしまいました。

 

事務所から、バスで移動。

とにかく広い!

 

写真では伝わりにくいのですが、360度壮大な景色が目の前に広がります。

 

 

  

 

▲広い!そして秋晴れの良い天気!

 

下を覗くと、水の境目が見えます。

緑部分がたくさん水があるところ、濃い青は、分流堰でせき止められて僅かな水が流れています。

 

 

 

ここが、十勝川本川と、新水路の分かれ目。

右の写真では、エコロジーパークと白鳥がみえます。

 

 

 

  

▲広く、風もよく通り抜けます

 

写真だとわかりにくいのですが、個人的に感激したポイントはここです。

ここは、新水路の実験水路です。幅30メートル、延長1300メートルあります。

 

 

ここで行われている実験がすごいのです!!

 

河川堤防の決壊による被害の軽減に向けた研究がここで年単位で計画して行われているのですが、実河川スケールで行えるのは、世界的にも珍しいとか。

 

 

 

1年前に行われた実験では、このスペースに「家」をおいてデータをとったそうです。

たくさんのセンサーやドローン、5時間にわたる実験により様々なデータがとれました。

 

スケールの大きさと重要性にあらためて驚いた瞬間でした。

 

次に見学したのは、魚道&魚道観察室です。

先程の新水路、水がいきなりなくなるとそこにいた魚は困ってしまいます。そこで魚用の道をつくり、私達は観察することができます。北海道で他にこういった設備があるのは、千歳のサーモンパークくらいでしょうか。

 

 

▲魚に関するたくさんのことが学べます

 

 

▲水音の迫力もすごいですし、湿度もあります。

 

横から、そして下から魚を観察することができます。

 

 

▲みつけたよ!▶わかりやすく写真の色補正をしています

 

ここ、魚道観察室は「ととろーど」と呼ばれ、日中説明員の方が常駐しています。

鮭の遡上に関する興味深い説明もたくさんしてくださいました。

 

 

 

入場無料!これは、8−9月の鮭が遡上する時期にきてみたくなります!

 

たくさんの気づきと学びの時間をありがとうございました。

コラボ授業【完】作った食器で調理・実食♪|2・3年次選択・フードデザイン&工芸基礎

夏休み前から行ってきたコラボ授業の集大成の授業が行われました。

 

これまでの様子はこちらから↓↓


フードデザイン×工芸のコラボ授業|2・3年次選択・フードデザイン&工芸基礎


フードデザイン×工芸のコラボ授業(色付け)|2・3年次選択・フードデザイン&工芸基礎

 

 授業前日にいったん全員集合!自分たちの食器を確認し、予め洗っておきます。

 

 

▲私の器どこー!?

 

そして、いよいよ調理実習。

今回は、椀と小皿と平皿を作成しました。

この食器に盛り付けるのは

「炊き込みご飯」「だし巻き卵」「白身魚のホイル焼き」です。

 

こっそり…(ひび割れて汁物が入れられなかった中でのバランスメニューです!)

 

 

▶黒いエプロンは陶芸の師匠です!ニコニコしながら見守ってくれています

 

 

▲途中、設備トラブルがありながらも時間内に完成できました!

 

完成品の一部を御覧ください!

 

だしまきたまごをハート型に盛り付けるあたりは、高校生のセンスが光ります!

しかも、このだし巻き卵、丸いフライパンで作っているんですよ。

なかなか難易度が高い中、上手に巻いている生徒たち。脱帽です。

 

 

 

陶芸の授業で作った器。

なんとなくかっこいいかな?なんて感性で作ったものが、食卓にのると違和感があったり実用的ではなかったりすることがあるかもしれません。

 

なにかをすることが点の経験ではなく、線として実感できる経験なのかな〜と取材をしていて思いました。

 

池田高校の授業は面白い!

 

小高連携が始まる!第1弾は数学(算数)|2年選択・数学Ⅱ

10月15日 午前

 

池田小学校のみなさんのご協力により、今年度も小高連携を実施することができました。

第1弾のテーマは『数学』です!

 

↓↓↓ 準備の様子はこちらからご覧いただけます ↓↓↓

今年もあります!小高連携♪準備に潜入|2年選択・数学Ⅱ

 

今回の活動は、小学校の中休みの時間帯に南側玄関付近で行いました。

▲児童の皆さんが集まってきました

 

今回の内容は、1〜9の数字を一つずつ使って、3×3のマスを埋めるパズルです。

縦・横・斜め、どの列をとっても合計が「15」になるように数字を配置するというルールです。

▲このようなイメージです

 

▲高校生や大人(小学校の教頭先生含む)に質問しながらマスを埋めます

 

▲答え合わせ中・・・合っているかな?

 

あっという間に中休みの20分間が終了しました。

児童のみなさん、楽しんでもらえたでしょうか?

 

最後に、この取り組みについて高校生のみなさんに振り返りをしてもらいました。

〇活動の満足度

 5段階評価で平均4.75(5が「大満足」)

〇小学生が活動や交流を楽しんでいると感じたか

 5段階評価で平均5(5が「非常に楽しんでいると感じる」)

〇学びや発見

 ・小学生とのコミュニケーションのコツをつかんだ:100%

 ・より良い準備の仕方を学べた:75%

〇自由記述より抜粋

 小学生と交流できる体験はとても良いと思いました。高校側の人数がもっと多ければ、規模を拡大してさらに交流を深められるのではないかと思います。

 

次回の小高連携は11月7日です。

児童のみなさん、次回も高校生と一緒に楽しく学びましょう!

3カ月ぶりの再会!『池守ストラップ』作成|2年次選択・ライフデザイン

〈キンチョー×スマイル〉

 

3ヶ月ぶりの再会を果たしたのは、ライフデザイン(池高の選択科目)の生徒と中札内高等養護学校幕別分校の生徒でした。

 

3ヶ月前に一緒に森に入って白樺の木を切り倒して、その丸太から樹皮を剥がして、『池守ストラップ』という商品を作るために再会しました。

池高生チームが幕別分校チームに教えながら……という流れ。キンチョーします。説明もうまくできません。残る手段は、スマイル!

 

1時間ちょっとの作業時間(交流)だったけど、積極的に会話を交わさずとも、そこは同じ空間で同じ作業をする仲間です。言葉以上の交流ができたんじゃないかなぁ。

幕別分校の先生方も生徒に負けじと、まん丸作業に取り組んでいたのが印象的でした。

 

池高から幕別分校へのプレゼント(ストラップの仕上げという名の宿題)も渡してきました。

出来上がりが楽しみです♪

 

 

 ▲「指も削れちゃう」と心のなかで叫びながら、まん丸になるまで削る!ストラップにつける球体になるまで、ちいさな木のブロックをひたすら削ります。(通常は1時間ほどかかるそう)!

 

 

▲削った白樺の球体を、アメジストやヒスイと一緒にストラップにくっつけます。別チームはPOP作り。幕別分校のみんなはアプリを使いこなして、それぞれ個性の光ったデザインで制作!

 

 

▲こもれびこぼれて秋高し

公園が美術教室|2年次選択・美術表現

秋の気配の中

 

夏休み明けの美術の時間。

今学期も帯広を拠点に活動する画家、佐藤真康先生が講師として池高生たちに美術の楽しみ方を伝えに来てくれました。

 今日は教室を抜け出して、外へ飛び出しました!向かった先は……

 

北海道の原生樹木が現存する、学校隣の公園。

 

十勝の9月は、日中の気温は高めとはいえ、もうすっかり秋の気配に包まれています(朝晩の気温は15℃前後)。

池高生たちも秋の気配に誘われて、爽やかな気分で画板に向かっていました。

 

来週はマイボトルと虫除けスプレーは必須だということがわかった授業なのでした!

 

 

▲芝生のグラウンドを突っ切って、原生の森へ!

 

▲木立のトンネルは、いつ来ても気持ちがいいです

 

 

▲パークゴルフのグラウンドを見渡しながら

 

▲さらにイメージを膨らませるために、森を散策

 

 

▲森のあちこちで笑い声が?リスたちが池高生に笑いかけていました(見上げた先にリス)♪

2年次保健 「池田町下水道管理センター」を見学

10/27(月)の2年の保健で、地元池田町の下水道管理センターを見学させていただきました。

今回は「ごみの処理と上下水道について」の学習テーマのもと、池田町役場や施設担当の皆様にご協力いただきました。

 

はじめは、町から集められた下水や汚泥が段階的に処理されていく過程を見せていただきました。

強烈なにおいや濁った水など、五感に入る刺激は大きかったですが、自分たちの生活排水がどのように処理されるかを深く学習することが出来ました。

 

後半では、管理室や処理水の実験室などを見学しました。

化学薬品で下水を処理していると考えている生徒も多かったですが、実際は微生物の力を使っていることなど新しい発見もたくさんありました。

 

今回の施設見学で、上下水道のシステム理解し、ごみの分別の重要性をより再認識することが出来ました。

また、微生物など動植物と共存していることや、循環した社会の中で生活していることなど、自分たちの立場を考える機会となりました。

ご協力いただきました皆様、ありがとうございました。

 

地域みらい留学オンライン説明会に向けて|課外活動

8月某日

 

池田高校は、昨年から地域みらい留学制度に参画しています。

そして本年度、2名の留学生が本州からやってきてくれました。

地域みらい留学は、地元以外の高校に進学できるという制度です。

その範囲は日本全国。

 

説明会も開催されています。東京や大阪などで行われる対面の説明会と、オンライン上での画面越しの説明会です。

そのオンライン説明会に3人の池高生たち(地元生2年と留学生ふたり)が登壇しました。

 

与えられたテーマは、地域との関わり。

池高生が発信するテーマは「今の姿をそのまま見せる」でした。

地域の方たちとの関わりや学校生活の悩みなど、包み隠さず明るく楽しそうな様子を全国に届けられました。

 

 

▲事前の打ち合わせでは、当日の画面に出てこない池高生の姿もありました。

 

 

▲発表の最後の締めは、全国(画面)に向かって「池高にカンパイ!」お茶でね♪